・水質の管理
ph (ペーハー)について
水質を調べるときに大切なのがphです。これは、水素イオン濃度のことでかんたんに言うと、酸性かアルカリ性か
を調べるものです。phの範囲は1〜12まであり、1は強酸性、逆に12は強アルカリ性です。一般的に、7が中性で
魚を飼育するのには、5〜8の範囲が適しています。
好む水質は魚の種類によって異なる
エンゼルフィッシュなどはph7の中性、ネオンテトラなどはph6.4のやや酸性、グッピーなどの胎生魚はph7.8〜8の
というように、魚の種類によって好む水質は異なります。
水道水は平均ph7の中性になっています。中性の水を酸性にするには、第一燐酸ソーダを入れて酸性にします。
魚を入れたまま急激に変えるのは危険なので、少しずつ期間をかけて順応させるように行ってください。
次に、中性の水をアルカリ性にするには、重炭酸ソーダ(重層、フクラシ粉)を適当に溶解することによって、弱ア
ルカリ性にも、強アルカリ生にも変えることが出来ます。
魚が出す糞尿やエサの食べ残しなどが、アンモニア化して有害物質となり、酸性化してしまいます。それを防ぐた
めに、食べ残しが出ないようにエサを与える、濾過能力を高めるなど、日常管理が大切です。
アンモニアを検出する測定器もありますから、時々、調べると良いでしょう。
塩素の測定
水道水には殺菌や消毒のために、カルキと呼ばれる塩素が混入されています。塩素の量は、地域、時間などに
よって差があります。東京だと2ppmぐらい含まれているようです。1ppmという単位は100万分の1なので、100万分
の2という、きわめて微量で、人が飲んでも直接の影響はない、といわれています。しかし、魚類は敏感に反応し
て弱ったり、死亡したりします。これを正確に測定するために、残留塩素比色測定器というものを使います。
塩素を取り除くのは2つの除去法があります。1つは自然除去法で、水道の水をバケツなどに汲み太陽にさらしてお
きます。塩素の含まれている量により異なりますが、だいたい2日間ほどで塩素は消えます。もう1つは、中和剤を用
います。チオ硫酸ナトリウムという薬品で、氷砂糖のような結晶になっているものです。目安として、水道水が2ppm
の標準の含有量の場合は、10リットルの水に一粒前後溶解すれば消えます。分量を必要以上に投入すると、魚が
弱ったり、死亡することもあるので正確に用いてください。
温度差
たいてい店の水槽の温度は25〜27℃ぐらいになっていて、その水を袋に入れて持ち帰りますが、季節によって温度
が上がったり下がったりしてしまいます。短時間なら差は少ないと思いますが、長時間になるとかなり変化してしまい
ます。自宅の水槽は25〜26℃に調整されていると思うので、もし袋の中の水の温度が20℃や30℃に変化していた
ら、それをそのまま自宅の水槽に移すと5℃以上も温度差が生じて魚が弱ったり、ショック死してしまうことさえありま
す。それを防ぐために、持ち帰った袋を20〜30分間ぐらい水槽に浮かせて温度をなじませておきます。温度がなじん
で水槽に移すのですが、そのときにいきなり水槽に移すのではなく、袋の中に少しずつ水槽の水を入れて慣らして、
静かに水槽の中に放してやりましょう。
魚を追加するときの入れ方
後日、魚を追加するときに注意することは、すでに飼育されている魚たちは、上から降ってくるものはエサだという
習性がついているので、新たに魚を入れるとえさと間違い突っついてしまうことがあります。なので、水槽の端のほ
うにエサを入れて先住の魚をおびき寄せておいて、その隙に反対側から新しい魚をいれます。
・日常のチェック
器具の確認
水槽にセットされている器具、サーモスタット、エアーポンプ、フィルター、ヒーター、照明など正常に作動しているか
チェックします。
水温のチェック
まず、水温計を見ましょう。熱帯魚の種類によって適した温度は異なりますが、平均25〜26℃ぐらいが適温とされて
います。
エサを与えるときに、飛びついて食べるようなら体調はいいのですが、食いつきが悪いようならどこかおかしいので、
水温の異常や水質の悪化が原因になっているかもしれないので、濾過能力、ph(ペーハー)、アンモニアのチェックを
行ってください。異常がわかったら水の入れ替えをします。魚をちがう水槽に移して、セットをし直すか、ひどくなけれ
ば、3分の1ぐらい水を入れ換えて様子をみます。
水の補充
水槽の水は少しずつ蒸発して減っていきます。特に冬場の乾燥期には、1週間で約10分の1ぐらい蒸発します。この
程度の量なら水道水をそのまま足してもそれほど影響ありませんが、それ以上追加する場合は中和した水を適温
に調整して入れます。
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